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職務質問はむやみに拒否しないほうがよい理由とは

公開日: : 最終更新日:2015/11/30 刑事法関連, 法律



職務質問を受けたことありますか?

何も悪いことをしたという心当たりはなくても、いざ職務質問を受けると少し緊張してしまいますよね。

職務質問には「答える義務はないんでしょ?」ということで拒否したいという方がおられるようですが、むやみに拒否しても何もいいことはありません。

この記事では、職務質問についての説明と、拒否しないようがよい理由などについて説明していきます。

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職務質問とは

ここでいう職務質問とは、警察官職務執行法2条に基づく不審者などへの質問のことです。

質問」というのは具体的には、相手に問いを発して必要なことを聞き出す行為のことです。

これは、犯罪捜査を目的とする活動(司法警察活動)ではなく、犯罪予防公安維持のために行われる活動(行政警察活動)の一環として行われるものです。

対象者

職務質問はどのような人物にされるのかというと、法律上は以下のように規定されています。

異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者

出典:警察官職務執行法2条1項前段

既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者

出典:警察官職務執行法2条1項後段

つまり、何らかの犯罪に関係していると思われる人物や、犯罪について知っていると思われる人物ですね。

これらの者に対して、警察官は職務質問することができるわけですね。

職務質問はむやみに拒否しないほうがよい理由

職務質問される理由

実際に自分が職務質問されたとした場合、なぜされたのか?その理由は何でしょうか。

警察官を含む公務員は、法律に基づいた行動をしなければなりません。

ということは、少なくとも職務質問した警察官には、上記のような人物にあてはまる思われたということです(笑)。

職務質問の場面

職務質問される主なシチュエーションとしては、

  • 歩いているとき
  • 自転車に乗っているとき
  • 自動車に乗っているとき

 

などです。

例えば不審な動きをしたような場合とか、カギが壊れている自転車に乗っているような場合に職務質問されるということが多いようですね。

拒否しないほうがよい理由

職務質問に対しては「答弁を強要されることはない」(警察官職務執行法2条3項)と規定されていて、答えるのは法律上、任意でありこれに応じる義務はないということになっています。

また、職務質問が行政警察活動の範囲を超えて、犯罪捜査を目的とする司法警察活動であった場合でも、供述拒否権(刑事訴訟法198条)や黙秘権(憲法38条1項)も保障されています。

当然これらの権利は尊重されなければなりません。

そうであるなら、拒否するのは容易と思われるかもしれません。

職務質問は大切な機能を果たしている

しかし、警察官は不審人物と思えるので質問しているにもかかわらず、拒否されたからといって「あらそうですか」といって引き下がっていては、犯罪予防や治安維持をしていくことは難しいでしょう。

仮に職務質問を拒否した人物が、直後に重大な事件を起こしてしまった場合はどうでしょうか。

警察官が不審だと思っていたのに「何とかならかなかったのか?」との感情を抱く人は多くなることでしょう。

ということで、職務質問を拒否してもその警察官がすぐに引き下がるということは、まずないと考えてよいでしょう。

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むやみに拒否するメリットは無し

それでも拒否し続けた場合は、延々と何時間も職務質問に応じるように促されることになることもあります。

その間に応援の警察官やパトカーなども続々と周囲を囲みだしたりして物々しい雰囲気になったりすることも考えられます。

自分にやましいことがないとしても、「職質が気に入らないから」といったような感情的な理由でむやみに拒否することは決して得策とはいえないでしょう。

意地を張り続けたところで、事態が職務質問された側に有利な方向へ動くということは皆無です。

 

職務質問はむやみに拒否しないほうがよい理由2

テレビ番組などで警察のドキュメンタリー番組が放送されることがありますが、職務質問を拒否し続けたことが結果的によかったなんて事件は観たことがありません。

意地を張り続け、感情的になって無理に逃げようとしたりしたところ、警察官の体に当たってしまって公務執行妨害罪で現行犯逮捕されるということもありえます。

そんなことになってしまっては元も子もありません。

ということで、むやみに職務質問は拒否しないほうがよいと考えられます。

警察官も治安維持や犯罪予防のために日々頑張っておられるのですから、決して敵対的な態度をとることなく協力することが大切です。

職務質問でできること

ちなみに、判例や通説により警察官などが職務質問に付随してできることがあります。

  • 所持品検査・車内検索
  • 任意同行
  • 有形力の行使

 

簡単に説明していきます。

所持品検査・車内検索

警察官に密着取材したテレビ番組などで、職務質問の際に手荷物検査や車の中を検索しているのをご覧になった方も多いと思います。

規定する条文はないものの、判例で職務質問を効果的に行うため、強制処分としての捜索にならない程度であれば、所持品検査や車内検索を行うことができるとされています。

任意同行

こちらは警察官職務執行法2条2項に規定があり、その場で職務質問をすることが本人に対して不利であるか、交通の妨害になるような場合、近くの警察署や派出所、駐在所に任意同行できます。

有形力の行使

有形力の行使というのは、人に対する直接・間接に物理的作用を及ぼす行為をいいます。

職務質問は任意だといいながら、有形力の行使とは何事だと思われるかもしれません。

しかし、職務質問に応じようとしない人物が立ち去ろうとする場合、警察官が何も出来ないとするとそのまま見送るしかありません。

それだと明らかな不審人物でも見逃してしまうことになってしまいます。

そこで、判例では一定の範囲内であれば有形力の行使ができるとしたものがあります。

例えば、

  • 停止を求めても逃げ出すなど異常な行動の者に対して背後から腕に手をかける
  • 自動車の発進を防ぐために、エンジンキーを回転させてスイッチを切る
  • 前に立ちふさがる
  • 手首をつかむ肩に手をかける

 

などの裁判例があります。

ただ、これらはあくまで個別の事情を全体的に判断したものですから、これらの行為がいついかなる場合でも許されるということではありません。

やりすぎると逮捕令状もないのに逮捕と同じようなことをしてしまうなんてことになりかねませんからね。

さいごに

以上、職務質問を拒否しないほうがよい理由と職務質問に関連する事柄についてでした。

一般庶民であっても、外を出歩いていれば昼夜問わず職務質問される可能性は誰にでもあるといっていいでしょう。

任意だからといって軽い気持ちで拒否することはおすすめできません。

職務質問がどんなものであるかについてある程度知っていると、いざ自分がされた時にあわてずにすみます。

これを機会に職務質問について一度おさらいしてみてはいかがでしょうか。

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