家庭用エアコンの掃除といえば、フィルター清掃やフィルターの奥にある冷却フィンの洗浄など、室内機イメージされる方も多いのではないでしょうか。
室内機というのは、部屋の中にあるエアコンのことですね。室内機の掃除はとても重要です。
しかし、エアコンには室外機(しつがいき)といって家の外に置いてある風を発する四角い箱のような機械もあります。
この室外機は掃除する必要があるのでしょうか。
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室外機は基本的に掃除不要
エアコンの室外機は、室外に雨ざらしで設置されることを前提に設計されていて、特に手入れすることは不要なメンテナンスフリーであることがほとんどです。
ですので、普通のエアコンの室外機であれば、室外に置くと付いてしまうようなホコリや汚れについては心配する必要はありません。
例えば、自転車を長い間屋外に放置すれば、サドルにホコリが付着していると思いますが、そのようなホコリ程度は、室外機にとっては問題ないということですね。
必ずしないといけないわけではありませんが、気になる方はエアコンを使わない期間がある場合、その期間中は室外機にカバーなどを掛けて汚れがつかないようにしておくといいかもしれません。
しかし、次に使用するときには、カバーを取り忘れたまま使用するというようなことは絶対にないように、くれぐれも注意してくださいね。
掃除すべきかのチェックポイント
室外機はメンテナンスフリーとはいっても、ホコリが多い場所など、通常よりも汚れやすい環境に設置されている室外機は大丈夫なのか、と心配になるかもしれません。
どんな汚れ方をしても大丈夫というわけではなく、機械である以上限界はあります。
どの程度の汚れであれば、室外機を掃除したほうがいいかのチェックポイント以下の4つです。
- 裏側のフィンにゴミが付着していないか
- ファンに異物が付着したり絡まったりしていないか
- 箱の中にゴミなどがたまっていないか
- 異音がしていないか
順番に見ていきましょう。
1.裏側のフィンにゴミが付着していないか
まず、室外機の裏側(後側)にある部分です。
フィンというのは、室外機が空気を吸い込んで表側(前側)に排出することで同時に熱も排出するという熱交換器の部分です。
ちなみに、ここで吸い込んだ空気は室内には行きませんので、室外機の多少汚れていても、室内の空気に影響はありません。
さて、このフィンの部分ですが、やはり目に見えて大きなゴミやホコリなどが付着している場合は、空気抵抗が大きくなったりして機械によくない状態です。
もしそのような場合は、フィンを傷つけないように、慎重にゴミなどを取り除きます。
掃除機やブラシなどを使って丁寧に除去しましょう。
見た目をキレイにするというよりは、正しく機能させるためにゴミなどを除去するということですね。
また、細かな砂埃などを洗い流すため、水圧を利用するという方法もありますが、機械の下から上に水をかけたりするなど、通常の雨ではかからないような水のかけ方は故障の原因になりますので注意してくださいね。
このフィンは、爪で押しただけでも変形してしまうほど繊細なもので、物が少し当たっただけでもその部分が変形してしまうことがあります。
しかし、フィンは面積をたくさん確保し熱交換がしやすいように作られているだけですので、物が少し当たって変形したくらいでは何ら問題はありません(もちろん、大きな衝撃は禁物ですが)。
変形した部分が気になる場合は、爪楊枝(つまようじ)などを使って丁寧に形を整えればよいでしょう。
2.ファンに異物が付着したり絡まったりしていないか
室外機のファンというのは、室外機の四角い箱の中に扇風機のような回転する羽根のことです。
ここの部分は通常、室外機の内部に異物が入りにくいように網目状に穴が空いているだけですが、何らかの事情によって異物が入ってしまって、ファンに付着したり絡まったりしている場合は問題があります。
なぜなら、このような状態ですと回転に支障が生じる可能性が高いですし、故障の原因にもなるからです。
こういった場合、ファンの異物を取り除くためには室外機の箱を開ける必要があります。
作業はそれほど難しくはないでしょうが、作業中にエアコンを作動させてしまったりという事故や、不十分な作業による故障の危険がありますので、業者さんへお願いするのが無難です。
3.箱の中にゴミなどがたまっていないか
次は室外機の中にゴミがたまっている場合です。
先ほども触れましたが、室外機は内部に異物が入りにくいようになっていますので、室外機(四角い箱)の中にゴミがたまるということはあまりないと考えられます。
しかし、何らかの事情でゴミが入ってしまって、しかもたまっているという場合は問題です。
なぜなら、内部のファンが回転しますので、ファンの風で巻き上げられたり、ファンやフィンに当たったりして故障の原因になるからです。
そのような場合、内部のゴミなどを取り除くこととが必要です。
この場合も、先ほどのファンの異物を取り除く場合と同様、室外機を開ける必要がありますので、業者さんへお願いすることが無難です。
異音がしていないか
最後は、変な音がしていないかのチェックです。
こちららは、掃除のためということとともに、故障していないかの確認にもなりますね。
エアコンを作動させ、室外機も作動している状態で、室外機から異音(変な音)がしていないかチェックします。
作動中の室外機に触れることは非常に危険ですので、あくまでも音のチェックのみにとどめます。室外機に異物などが混入していると、室外機の中で巻き上げられて異音が発生していることもありますので、変な音がしていないか確認をします。
もし、異物が混入しているようなら、この場合も業者さんへ除去をお願いすることが無難です。
少し注意が必要なのは、エアコンの室外機は比較的振動しやすいため、その振動が室外機を置いている台や家の壁などに伝わって、その周辺の物がブルブル振動して音を発していることがあります。
もちろん、これは室外機の異常ではなく、近くの物が振動することによって音を発しているだけですから間違わないようにしましょう。周辺の物が振動している場合は、物の置き場所を変えるか、きちんと固定するなどしましょう。
さいごに
以上、室外機を掃除すべきかのチェックポイントについて説明してきました。
エアコンが正常に作動していれば、室外機の外観を目で見て明らかに大きなゴミなどが付着しているといったようなことがなければ、多少見た目が汚れていても特に何もする必要はないでしょう。
本来室外機は、頻繁に手入れすることを前提として作られていませんので、室内機ほどメンテナンスに気を使う必要はありません。
自分で手入れする場合は、外側の汚れを取り除くといった程度にとどめ、それ以上のことは業者さんに依頼するのが無難です。
なお、室内機をキレイにする方法などについては、以下の記事に書いています。
自分で洗浄するか、その他の方法を選択するかなどについて触れていますので、よろしければ参考にしてください。