小さなお子さんを抱えている子育て中のママさんたちが、日々移動の手段として乗られることの多い自転車。
生活には欠かせない乗り物になっている方も多いと思います。
しかし二輪の自転車は、お子さんを乗せたり、荷物を載せたりしていると、自転車全体が重くなり、コントロールが不安定となって、転倒や事故のリスクが高い乗り物でもあります。
また、お母さんが乗る自転車にお子さんを乗せる場合だけでなく、自転車に乗る練習をしているお子さんや、一人で自転車に乗れるようになって間もないお子さんが自転車に乗車中のときも危険は付きまといます。
自転車乗車中に何かあったときに、まず守らなければならないのはお子さんの安全です。
その安全を守る重要なアイテムとして代表的なのが自転車用ヘルメットです。
この記事では、お子さん用の自転車のヘルメットの選び方やポイントなどについて説明していきます。
かぶらないといけないの?
そもそも自転車の「ヘルメットはかぶらないといけないの?」という疑問についてはじめに確認しておきます。
法律的には、保護者は児童(六歳以上十三歳未満)又は幼児(六歳未満)を自転車に乗車させるときは、「乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない」(道路交通法63条の11)とされています。
「努めなければならない」というのは努力義務といい、努力は必要ですが、かぶらせることができなかったとしてもお咎めはありませんということです。
地方自治体の条例でも自転車のヘルメットについて規定するところも増えてきているようですが、こちらも努力義務というのがほとんどです。
しかし、安全のことを考えれば、自転車乗車時にはお子さんにはヘルメットをかぶってもらうに越したことはありません。
選び方のポイント
ヘルメットの選び方で注目すべきポイントは、以下の4つです。
- ヘルメットの種類
- サイズ
- 頭の形にあっているか
- 製造年月や使用開始年月
順番に見ていきましょう。
1.ヘルメットの種類
子供用の自転車ヘルメットといっても、非常にたくさんのものが売られています。
大人用のヘルメットなら、ロードバイク用やマウンテンバイク用、ダウンヒル用などそれぞれ種類がありますが、お子さんは競技をするわけではないのでそこまでこだわる必要は無いでしょう。
もっとも、防災用ヘルメットと自転車用ヘルメットは違いますので、そこは最低限区別しましょう。
自転車用ヘルメットの種類としては、
- ハードシェルタイプ
- ソフトシェルタイプ
大きく二種類のタイプがあるということは意識したほうがいいでしょう。
それぞれの特徴について簡単に説明します。
ハードシェルタイプ
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ヘルメットの構造は、外側のシェルといわれるものと内側のライナーといわれるものの2層構造になっています。
内側のライナーは基本的に発泡スチロールとクッション素材で、外側のシェルはハードシェルタイプなら、頑丈なABS樹脂(プラスチック)製です。
オートバイのヘルメットと同じような硬さです。
このタイプのメリットとしては、なんといっても頑丈であるということです。
もっとも、頑丈な素材でできているため、重量がソフトシェルタイプよりも少し重くなってしまいます。
また、メーカーによって異なりますが、通気孔(風通しをよくする穴)が少ないものもありますので、そこはお好みで判断してください。
ちなみに上の画像のヘルメットは、上部後ろ側に3つ穴があるようです。
ソフトシェルタイプ
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こちらのタイプは、外側のシェルがポリカーボネイト製であることが特徴です。シェルそのものは薄いため「これで大丈夫?」と思われる方もいらっしゃるようですが、強度的には大丈夫です。
ポリカーボネイトは、哺乳瓶や食器、スーツケースなどの素材ともなっているもので、丈夫で軽量なのが特徴です。
内側のライナーはハードシェルタイプとほぼ同じで、発泡スチロールとクッション素材の構造です。
重さは、ハードシェルタイプと比べて、およそ3分の2程度の重さというイメージです。
軽量なため、首への負担が少ないという点がメリットです。
丈夫さの点について心配される声もあるようですが、きちんとしたメーカー品の規格品(SGマーク適合品)などであれば、心配はいりません。
おすすめは?
以上が二つのタイプの特徴ですが、どちらがおすすめかというと…、どちらも安全性に問題はないので、デザインやお好みで選んで問題はないと考えます。
メーカーによっては、ハードシェルはお子さんが一人で自転車に乗る時用に、といった位置づけにしているところもあるようですが、基本的にどちらを選んでも安全性には大きな差はないと考えてよいでしょう。
使っている方の意見を参考にしたいという場合は、ネット通販のクチコミや評価を参考にするというのも一つの手です。
2.サイズ
ヘルメット選びでもっとも大切すべき点はサイズです。
サイズが合っていないヘルメットをかぶるとずれたり、頭部に負担がかかったりと危険です。
きちんとサイズにあったものを選ぶ必要があります。
店頭でヘルメットを購入される場合は、試着して選ぶこともできますが、ネット通販ではそうはいきません。
ですから、お子さんの頭のサイズを測る必要があります。
測り方は、メジャーをまゆ毛の少し上部分から両耳のすぐ上を通って後頭部まで一周させて長さを測ります。
ちょうどハチマキをするような感じでしょうか。その長さが、ヘルメットのサイズになります。
ヘルメットのサイズはセンチメートル(cm)表記に加え、概ね以下のよう表示がされています。
- XXS
- XS-S
- S-M
- XS
- M
- 子供用
メーカーや通販サイトなどによって表示の仕方はさまざまです。
これらの表記よりも、メジャーで測った実際の数字を元にして、例えば「46-52cm」といったセンチメートルで表記されているものを基準にしたほうがよいでしょう。
なぜなら、XSやS、Mといった表示は、生産国やメーカーによって本当にマチマチだからです。
例えば同じ51センチのサイズでも、XSとするメーカーもあればMとするメーカーもあります。
またキッズ用やレディース用、大人用でも分類の仕方が違ってきますので注意が必要です。
ですから、XSとかSという表記よりも、何センチかを必ずチェックするようにしましょう。
また、幅を持たせたサイズが記載されているヘルメットは、サイズが調整できるものもありますので、その点は確認されてみてください。
3.頭の形にあっているか
ヘルメットのサイズがあっていれば基本的には問題は無いはずですが、海外メーカー品を選ぶ場合は、少し注意したほうがいいかもしれません。
なぜなら、東洋人は頭の形が円形の人が多い反面、欧米人は楕円形の人が多いという傾向にあるといわれており、それを反映してか特に欧米メーカー品などは楕円形の頭に合うようなヘルメットの形になっていることがあるからです。
頭の形が楕円に近い方も注意が必要ですね。
ヘルメットによっては頭の形に合わせた微調整もできるものもありますので、購入の際にご確認ください。
4.製造年月や使用開始年月
新品で購入される場合にはあまり問題はないですが、リサイクルショップやオークションサイトなどで中古品を手に入れたり、お下がりをもらったりした場合に気をつけるべき点が製造年月日や使用開始年月です。
多くのメーカーは、ヘルメットの使用開始年月から3年経過した時点で、交換ないし買い替えをすすめています。
使用開始後、3年を経過すれば急激に性能が落ちるということは考えにくいですが、紫外線などによって経年劣化が進んだ場合は、性能が落ちる可能性があります。
また、使用されていない物であっても、製造年月があまりにも古いものは避けたほうが無難です。
以上のような点もチェックポイントです。
さいごに
以上、子供用自転車ヘルメットの選び方のポイントでした。
ハードシェルタイプとソフトシェルタイプの大きく二つの種類のヘルメットがありますが、どちらも安全性に問題は無いとされていますので、お好みで選んでいただいて結構です。
きちんとしたメーカーものであれば、デザインや通気孔の数や大きさなどで選んでも間違いは無いでしょう。
サイズの合ったものをお子さんの使用状況に合わせて選んでくださいね。
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