一般市民が利用できる図書館というと、都道府県や市町村などの地方自治体が運営している公共の図書館を思い浮かぶと思いますが、それ以外にも利用できる図書館があります。
そのなかでも結構穴場だと思うのが、公立大学の図書館です。
私立大学でも、学外の住民に図書館を開放している大学はありますが、大学によって対応はまちまちですし、貸し出しなどの利用が制限されている場合もあって、あまり使い勝手が良くない場合があります。
その点、公立大学は住民からの税金で運営されているということもあってか、その自治体の管轄内に在住または在勤している人には図書館を利用することができるようになっていることが多いようです。
そういったことで利用できる図書館ということで、今回は大阪市立大学の図書館、その名も「大阪市立大学学術情報総合センター」を紹介したいと思います。
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利用できる人
大阪市立大学の関係者以外で利用できるのは、基本的には大阪市内に住んでいるか、または勤めている方です。利用のためには在住・在勤を証明できる書類を提示して利用者カードを作る必要があります。
カードの発行には2000円必要で、2年間有効です。2000円かかりますが、利用できるサービスを考えると非常に安いといえます。
その他に、大阪市に在住または在勤していなくても、他の図書館からの紹介という形で一時的に利用できることもできるようですが、こちらはあくまで他の図書館で資料が見つからなかった場合に利用するといった形です。
学術情報センター:本館
学外者が大阪市立大学学術情報総合センター(通称:学情(がくじょう))を利用できるのは、大阪市住吉区にある本館と大阪市阿倍野区にある医学分館です。まずは本館について紹介します。
大きな建物にビックリ!
学情に行ってまず驚くのは、その建物でしょう、キャンパス内でもひときわ存在感のある地下3階、地上10階建てのビルがそれです。
建設当時は「日本一の大学図書館」などと言われたのもうなずけます。
実際に利用できるスペースは、1~5階と7階、地下1~3階です。
学生さんがよく利用される図書が多く配置されていて、閲覧席も多い3階と4階がこの図書館のメインとなるフロアです。
閲覧席は一人席も多く机も広いため、快適に過ごせます。3階と4階だけで約550席ほどあります。
その他、古い資料や、新聞・雑誌などのバックナンバーは、地下フロアにあります。
また、1階には、カフェテリアがあり、軽食や喫茶ができますが、学食ほどの安さというわけではありませんが、落ち着いた雰囲気でゆったりとくつろぐことができます。
蔵書は約250万冊!
もちろん建物だけでなく、蔵書も充実しています。約250万冊の蔵書があり、日本有数の規模の大学図書館だそうです。
大阪市立大学は明治時代に創設された商法学校に源流があって歴史が古いため、古い資料もたくさん所蔵されているというのも魅力ですね。
ちなみに、在籍している図書は、公共図書館とは異なり、一般書やベストセラー本はあまりなく、大学図書館らしく学問研究に必要な学術書がメインになります。
とはいっても各分野をこれから学ぼうとする人向けの入門書も多いですので、一般の人にも使える本はたくさんあります。
開館時間
開館時間は、平日9:00-22:00で、土曜日は10:00-19:00、大学の授業のある期間は日曜日も10:00-17:00で開館しています。
お昼から夕方にかけては学生さんが多く利用されています。
また、大学の定期テストの期間とその直前は、やはり学生さんたちで込み合います。
学術情報センター:医学分館
もう一つ利用できる施設、学情の医学分館です。
アクセスのよい立地
こちらは大阪市阿倍野区にあり、JRや地下鉄の天王寺駅から徒歩数分の便利な場所にあります。
医学分館はあべのメディックスというビルの8階と9階になります。このビルは市税事務事務所なども入っているオフィスビルです。
すぐ近くに大阪市立大学の医学部と付属病院がありますので、医学分館は医学部生や研修医の方などが多く利用している図書館です。
蔵書は医学関連が中心
医学分館は、その名のとおり医学関連の書籍が中心になります。
ですから医学関連の専門書などを利用する場合に適しています。
もっとも、こちらでは学外者は図書の貸し出しはできないようで、閲覧のみ可能ということのようです。
本館に比べると、面積は小さいですが、ワンフロアの面積は広いですし、医学関連のみということを考えると結構な大きさではないでしょうか。
さいごに
以上、学外者が利用できる大阪市立大学学術情報センターについて紹介してきました。
大学の図書館でありながら、市民サービスもきっちりしているという図書館です。完全無料というわけではありませんが、お得なサービスともいえますので利用対象者の方は幸運だと思います。