このブログではこれまでに東京大阪間を移動する際に乗る夜行高速バスについての記事をいくつか書いてきました。
快適に過ごせるゆったりめのシートを選んで乗ってきましたが、今回も豪華な夜行高速バスの一つと位置付けられる便を選んでみました。それはウィラーエクスプレス(WILLER EXPRESS)のエグゼクティブクラスです。
これまでに乗ったプレミアムドリーム号のP席やドリームルリエ号のプレシャスクラスよりも料金は安く、コストパフォーマンスに優れているのではないかと思ったためにこの座席を選びました。
ということでこのエグゼクティブクラスに乗った感想などについてレポートしていきます。
Contents
乗り場・待合室について
シートの乗り心地などの内容の前に、主要な乗り場・待合室などについて触れておきます。
以下は記事執筆時点の情報で、変更やこれ以外にもある可能性がありますので、乗車される場合は公式サイトでご確認ください。
東京発の場合
東京発の場合は池袋サンシャインバスターミナルと新宿バスタです。
池袋サンシャインバスターミナルはサンシャインシティ文化会館の1階にあり、最寄り駅(池袋駅)から少し離れた場所にあります。行きつくまでの道が斜めに交差していたりしていますので、方角に気をつけて、特に夜間は迷ったりしないように十分気をつけましょう。
ビルの中にターミナルがあり、ベンチがある一角がありますが全体的に座席数は少なめです。
新宿バスタは新しくできた比較的大きなバスターミナルで、新宿駅から近いところにあります。多くのバス会社のバスが乗り入れ、バス発着時間帯は常に混雑しています。案内板はたくさんありますので、バスの時間や乗り場はすぐにチェックできます。
ベンチはそれなりにあるものの、バスを待つ客が多いので埋まっていることが多いです。
大阪発の場合
大阪発の場合は、なんばOCAT(湊町バスターミナル)と大阪梅田WILLERバスターミナルです。
なんばOCATのほうも他社も乗り入れるバスターミナルで、ビルの中にあります。
JRの難波駅からは近いですが、地下鉄の駅からは少し歩く必要があります。ただ、地下のショッピング街を通ってこれるので道に迷うことは少ないと思います。
待合室は特になく、ベンチがあるだけですが、数は少なめです。近くにお店やトイレがあります。
大阪梅田WILLERバスターミナルは、梅田スカイビルタワーイーストという大きなビルの1階部分にあります。ここはWILLER専用の乗り場であるのが特徴です。
オフィスビルの1階ということもあり、他の乗り場とは違ってスーツとスーツケースが似合うような雰囲気です。場所は大阪駅・梅田駅から少し離れた場所にありますので、少し歩く必要があります。
シートの状況など
ウィラーエクスプレスのエグゼクティブクラスは、1台にたった3席しかないという贅沢なものです。
以前、以下の記事に書きましたがJRバスのプレミアムドリーム号のP席というシートに乗ったことがありましたが、それと同じような配置です。
JR高速バス・プレミアムシートの乗り心地は超快適!東京大阪間
乗車料金はこれまで乗ってきたドリームスリーパーや、ドリームルリエ号のプレシャスクラスよりも若干安く、時期にもよりますが安い時期だと1万円台前半という料金です。
全体の雰囲気
今回乗車したのは、三菱ふそう(現三菱ふそうトラック・バス)エアロキングという二階建てバスの1階部分の座席です。以前乗ったプレミアムドリーブ号と同じ型のバスです。
機能的に全く問題はありませんが、全体的な雰囲気は少し前の世代のバスかなという印象です。
現在日本のバスメーカーでは、二階建てバスは製造しておらず、このエアロキングというバスは2010年に生産・販売が中止されています。
ですから現在走っている国産の二階建てバスは一番新しいものでも新車から8年は経過していることになります。
シートの倒れ具合
シートの大きさや配置はプレミアムドリーム号のP席と同程度でしたが、シートの調整は電動(電動リクライニング)でした。手動でも不便ではないのですが、電動式だと高級感が増します。
シートを倒せる角度は142度とのことです。シート幅は60センチでプレミアムドリーム号のP席と同じですが、リクライニング角度はP席が156度ですので、エグゼクティブクラスはそれよりも浅くなります。
目いっぱい倒した状態のシートを後ろから見ると以下のような感じです。
同じような席の配置なのでプレミアムドリーム号のP席と同程度まで倒せるとうれしかったのですが…。
正直なところ、P席と同程度に倒れるとより快適かなと思いましたが、いろいろな事情があってこの角度までにしているのかもしれません。
騒音・振動
走行中の車内の騒音や振動は大型バスでの一般的なレベルだと思います。
ただ、座席の配置が1階部分の前の方にあるので、騒音・振動は低いほうだと感じました。
装備について
主な装備は以下です。
- テレビ
- DVDプレーヤー
- ヘッドホン
- 仕切りカーテン
- ハンガー
- ブランケット
- コンセント
- 読書灯
- トイレ
この座席の特徴は、DVDプレーヤーがあることです。自分でDVDソフトを持ち込んで視聴することができることです。またモニターはテレビも映るのでテレビも視聴できます。
ヘッドホンが設置されていますので周囲を気にせず楽しめます。ただ、シートを倒した状態ではヘッドホンのコードの長さが少し足りなくなります。
その他、トイレ、コンセント、読書灯など豪華バスには定番の装備もあります。
車内の排気ガスなどのニオイは低いレベルに抑えられていましたので、おそらく空気清浄機も作動していると思います。
また、出入口付近に使い捨てマスクが置いてありました。
サービスエリアでの休憩
サービスエリアでの休憩は2回ありました。
停車時には照明の点灯と車内放送があります。眠っていても気が付くくらいですが、照明の点灯は暗めの明かりの点灯だったので、不快な思いはしませんでした。
全体的な感想
バスのスペース的な占有率はドリームルリエ号のプレシャスクラス、やプレミアムドリーム号のP席、ドリームスリーパーなどの豪華バスと同程度です。それでいて料金は格安です。
全体的に少しレトロな雰囲気がしますが、スペース的にはゆったりとしていて十分にくつろぐことができます。
カーテンでシート周辺を仕切ることができますので、個室感も十分です。
料金とのバランスを考えると非常にコストパフォーマンスに優れていると思います。
数字で表すと…
個人的な感覚で数値化すると、4列シートの格安高速夜行バスで東京大阪間を乗った場合の疲労感を10とすると、このエグゼクティブクラスの疲労感は3~3.5くらいです。ドリームルリエ号のアドバンスクラスとプレシャスクラスとの間くらいと感じました。
シートも大きく空間的にも広いのでゆったりできて、非常に快適なのは間違いありません。
個人的にはもう少し深くシートを倒すことができたほうがいいと感じたのですが、各社それぞれ仕様がありますので、仕方がないのかもしれません。
しかしシートの大きさ、スペースの広さからすると、十分にくつろげる空間であったと思います。その点では、非常にお得感のある座席であると思います。
さいごに
高速バスのシートをいくつか乗ってみて比較してみるのも楽しいものです。バス会社やシートの種類によって色々と個性があります。
今回乗車したエグゼクティブクラスは、格安高速バスに比べると決して安い料金ではありませんが、座席の大きさや、一席に割り当てられているスペースの広さから考えるとお得感を感じるものでした。
夜行高速バスを利用される場合の参考にしていただければ幸いです。
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