この記事ではウィラーエクスプレスのコクーンの乗り心地などについてレポートしたいと思います。
管理人は東京大阪間の移動の際に夜行高速バスに乗ることが度々あるので、いろいろなタイプのバスに乗っています。
今回紹介するのは、ウィラーエクスプレスのコクーンです。前回の記事では同社の2列独立シートのエグゼクティブクラスでしたが、今回は料金は少し安いものの、同じく2列独立シートのコクーンです。
こちらのシートは座席を斜めに配置したシェル型という他のバスにはない斬新なシートです。以前から気になっていたコクーンに乗ることができましたので、その様子を紹介します。
Contents
実際に乗ってみた感想などについて
今回乗車したのは東京-大阪間です。
運航路線は
- 東京・川崎・千葉 ⇔ 大阪・京都・神戸・滋賀・和歌山
- 東京・横浜・川崎・千葉 ⇔ 名古屋・浜松
があります。詳細は公式サイトでご確認ください。
全体の雰囲気
エグゼクティブクラスは二階建てバスだったのに対し、コクーンは1階建てのバスです。標準的な高速バスのタイプです。
両サイドにずらっとコクーン型シートが並んでいて、黒っぽいシェル型ボックスに白色のシートということで、他のバスの雰囲気とは一味違います。全体的に高級感があります。
シートの倒れ具合
公式サイトによると、リクライニング角度は140度です。エグゼクティブクラスはシ142度だったのでほぼ同じくらいです。調整はエグゼクティブクラスと同様、電動でした。
ゆりかごリクライニングなので、背もたれを目いっぱい倒れた状態でさらに全体を上向きにすることができます。
シート幅は47センチです。エグゼクティブクラスの60センチに比べると少し狭まりますが、普通の体格の人には十分です。ひじ掛けを入れると67センチなので窮屈な感じはしません。
シートは斜め向き
これまで乗ったバスとの大きな違いは、シートが斜め前を向いているということです。これまで乗ってきたバスはすべて座席は真正面を向いていました。
斜め前を向いた座席はどんな感じなのか興味がありましたが、乗っていると斜めであることを意識させられたということはほとんどありませんでした。
カーテンを開けて窓の外を眺めていれば違ったかもしれませんが、走行中は原則としてカーテンは開けることができませんので、真正面を向いて座っているのと同じような感覚でした。
乗車中、特に違和感を感じることはありませんでした。
騒音・振動
走行中の車内の騒音や振動は大型バスでの一般的なレベルだと思います。
後ろのエンジンに近い席だと騒音・振動は少し大きくなると思いますが、今回乗車したのは前から二番目の席でしたので少ないほうだと感じました。
装備
コクーンの主な装備は以下です。
- プライベートモニター
- ヘッドホン
- コンセント
- ハンガー
- 首あて
- ブランケット
- 回転式鏡
- 読書灯
- 折り畳み式テーブル
プライベートモニターは、テレビ、映画、音楽、オーディオブックなどを楽しむことができます。
コンセントは折り畳み式テーブルの奥にあります。スペースが限られているため、大きめのアダプターを使用する場合は、テーブルを広げてコンセント周辺のスペースを確保する必要があるかもしれません。
回転式鏡もあって、身だしなみチェックに使えます。
足元には小さいながらも靴や手荷物を置いておけるスペースがあり、小さ目のリュック程度なら置くことができます。
シートやシェル周りには隙間が所々あるので、小物類を落とさないように注意が必要です。
サービスエリアでの休憩
サービスエリアでの休憩は4回ありました。
このバスでは快適に寝れる分、停車時に寝過ごしてしまいがちだと思いました。事実私は2回降車しましたが、他の2回の停車時は寝ていて気付いていません。
これまで乗ってきたバスは停車は2回というバスが多かったのですが、このバスでは不思議と4回がちょうどよい回数だと思えました。
停車時には照明が点灯しますが、暗めの照明なのでぐっすり眠っていても不快ではありませんでした。
全体的な感想
完全個室というわけではないのですが、シェル型で1席ずつ区切られているため、他の乗客をほとんど気にせずにくつろぐことができます。
乗降時に通路を通る人からは座席の様子が見えますが、走行中は誰の視線も気にせずに、パーソナルスペースとなります。
また、シートは斜めに配置されているので、後ろの人を全く気にせずにリクライニングできるのもうれしい点です。リクライニングをして後ろの人のスペースに影響があると、どうしても気になってしまいますからね。
エグゼクティブクラスなどの豪華シートと比べるとスペース的には少しタイトですが、中肉中背の体格であれば必要十分で、眠りながら移動して到着した時の疲労感という点では、ほぼ互角であると感じました。
後ろを気にせずにリクライニングできるということと、リクライニング角度が個人的に快適に感じられた点が大きかったと思います。リクライニング角度の好みは個人差はあると思いますが、快適な角度に倒すことができたと思います。
数字で表すと…
個人的な感覚で数値化すると、4列シートの格安高速夜行バスで東京大阪間を乗った場合の疲労感を10とすると、コクーンは3~3.5くらいです。
リクライニング角度がほぼ同じであったことも大きいと思いますが、エグゼクティブクラスと同程度に感じました。
コクーンはエグゼクティブクラスよりも料金は安い設定になっていると思いますが、装備や快適性を考えると非常にリーズナブルであると思います。
平均的な日本人の体格であれば、シートの大きさや全体的なスペースなど考えると、十分にくつろげる空間です。
エグゼクティブクラスよりもより気軽に乗れてしかも快適に過ごせるということで、お得感はかなりあります。エグゼクティブクラスよりも座席数はたくさんありますので、予約も取りやすいと思いますので、ビジネス利用でリピートするのにも適しているのではないでしょうか。
さいごに
今回乗ったコクーンは、座席が斜めに向いているために後ろの人を気にせずにリクライニングできることや、シェル型のため走行中は個室感覚で過ごせることなどから、以前から興味をもっていました。
実際乗ってみると期待どおりで満足できるものでしたし、料金設定もバランスの取れたものであったと思います。
リピート利用もおすすめできる座席ですので、機会があればぜひ利用してみてください。
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