高速バス、特に夜行バスに乗るときは、長時間の乗車になるので座る位置にはこだわりたいですよね。
座席指定ができない場合は仕方がありませんが、座席指定ができる場合には、自分にとってベストな席を選びたいものです。
そこでこの記事では、夜行高速バスに乗る際に自分にあった最適な席を選ぶことができるように、前方、後方、真ん中付近それぞれのメリットやデメリットについて考えてみたいと思います。
前・後・中のメリットとデメリット
前方、後方、真ん中付近の位置にある座席それぞれのメリットとデメリットについて紹介します。
前方の席
前方の席のメリットとデメリットは以下です。
メリット
前方の席のメリットとしては以下があげられます。
- エンジンの音と振動が小さい
- 出入りが楽
バスのエンジンは後ろにありますので、前方であればあるほどエンジンから遠くなるため、エンジン音とエンジンの振動は小さくなります。
また、1階建てのバス(現在日本では二階建てバスは生産されていません)の出入口はほとんどが前方にあるため、前方の席だと出入りが楽です。
通路が狭いバスの場合、通路を歩くときは結構気を使いますが、前方の席ですとほとんど通路を歩く必要はありませんので楽です。
デメリット
- 前輪からの騒音や振動は大きい
- 停車時に人の出入りが多い
- ドア開閉時に外気が入り込む
前方はエンジンからは遠いものの、前輪の上付近になるため、前輪からの騒音や振動は大きくなります。
サービスエリアでの休憩時などは、前方のドアは開けっぱなしであることがほとんどですので、その間の15~20分程度の時間は外の空気がバス内に入り込むことになります。
多くのトラックやバスが停車時もアイドリングをしていますので、その排気ガスが入ってくることもありますし、冬ですと冷たい空気が入ってきて寒く感じることもあります。
バスによってはそういった点の対策としてカーテンを工夫したり、空気清浄機を作動させたりしていることもあります。
後方の席
後方の席のメリットとデメリットは以下です。
メリット
- 停車時に人の出入りが少ない
- 何となく落ち着く
- 非常口が近い
後ろのほう席は前方のドアから離れているため、休憩での停車時などでも乗り降りで席の近くを通る人は多くありませんので、静かに過ごすことができます。
人の通りが少ないということもあってか、後方の席は何となく落ち着くという方も多いと思われます。
また、バスには緊急時のために非常口のドアが後方に設けられています。後方の席であれば非常口に近いため、素早く非難できる可能性が高くなります。
デメリット
- エンジン音と振動が大きい
- 後輪からの騒音や振動は大きい
- 出入りが面倒
後ろのほうの席の最大のデメリットは、エンジン音と振動が大きいということです。バスはエンジンが後方についているため仕方がありません。
また、後輪の上付近になるため、後輪からの騒音と振動もあります。
バスの設計段階で防音等の対策はなされているとは思いますが、完全にシャットアウトされるわけではありません。
また、後方の席は出入口が遠いので、トイレ休憩などで車外に出る際は、通路をバスの前方まで歩いていく必要があります。通路が狭い場合は、他の乗客の体に当たらないように気をつけて歩く必要があります。
真ん中付近の席
真ん中付近の席のメリットは、揺れがや振動が少ないという点です。
バスの中央付近は、前後のタイヤからは離れているからです。
その他のメリット・デメリットについては、前方、後方のメリット・デメリットのそれぞれ中間くらいと考えていいと思います。
特にこだわりがなければ、真ん中付近の座席を選ぶのが無難かもしれません。
窓側・通路側について
次に窓側・通路側それぞれのメリットとデメリットについて紹介します。
窓側の席
メリット
- 落ち着く
- 窓の外を見ることができる?
窓側は、何となく落ち着くという方も多いかもしれません。また、窓側はいわば壁側となるのでもたれかかることもできますので、通路側よりも楽に過ごすことができます。
夜行バスの場合、基本的にはカーテンが締まっているので、開けることはできないのが原則です。
しかし、どうしても外が気になるという場合は、一時的にカーテンのすき間からチラッと外を見たりすることは可能です。
デメリット
- 停車時に出にくい
- 風や雨の音が聞こえやすい
- 外気の影響を受ける
窓側のデメリットの一つは、通路側に乗客がいる場合、外へ出る際に声掛けが必要になることが多く、気を遣わなければならないことです。
また、窓側は走行風や雨が窓に当たる音などが聞こえやすく、通路側に比べて騒音が大きくなりがちです。
また、窓ガラスは外の温度を伝えやすいため、夜の場合は特に冷えやすくなります。
通路側の席
メリット
- 停車時に出やすい(トイレに行きやすい)
- 通路側スペースに余裕がある
通路側のメリットとして、サービスエリアでの休憩時など、停車時に車外へ出やすいことがあげられます。
隣の席の人に気を使わなくいいので、気軽に出入りすることができます。車内にトイレがあるバスも席を立って行きやすいですね。
また、窓側は窓側にもたれかかれることができる反面、スペースが限られます。しかし、通路側は上半身はシートの幅以上に体を傾けることができるので、スペース的には余裕があります。
特に格安4列シートのバスなど、シート幅が狭いバスの場合はそのメリットを感じることができます。
デメリット
- 横にもたれることができない
- 窓側の人が席を立つときに気を遣う
シートごとに仕切りがないかぎり、通路側はひじ掛け以外にもたれかかることはできません。そのため、少し体が不安定に感じることがあるかもしれません。
通路側は停車時に席を立って外へ出やすい反面、通路側はずっと座っていたくても、窓側の人が外へ出るときは、席を立つか、出やすいように体を動かす必要があります。その点で、窓側の人の影響を受ける点でデメリットがあります。
その他
夜行高速バスはほとんどが2~4列(横の列)シートです。以上の項目では主に3~4列シートを念頭においています。
その他の比較として、左右で違いがあるかという点もありますが、右か左かでは大きな違いはないと考えられます。
例えばタクシーやハイヤーに乗るときの席順などを参考にしてお好みで選んでいいと思います。
おわりに
座席位置によるメリットやデメリットなどについて書いてきました。
座席は基本的にはお好みで選択されていいと思いますが、前、後、真ん中でいえば、おすすめは真ん中付近です。
窓側・通路側に関しては、メリットとデメリットを考えて状況に応じて選ばれるといいと思います。
ただ、予約状況などにより、希望の席が指定できないこともあるかもしれません。希望の座席が指定できなくても、実際に乗車するときは、デメリットに関しては意識しないほうがいいと思います。
デメリットとしてあげた点も、あまり意識せずに乗れば気にならないものです。
予約まではしっかりとチェックして、乗車時はデメリットはあまり意識せず快適に過ごしましょう。