ウィラーエクスプレスの高速バス、リラックス(4列シート)クラスのシートに乗りましたので、乗ってみた感想などについて紹介します。今回も東京-大阪間の移動でした。

4列シートというと、たくさん人が乗れる分、格安というイメージがあると思います。

ウィラーエクスプレスでも安い料金のシートに位置付けられますが、いざ乗ってみると、一般的な高速バスの4列シートよりも一味違う体験をすることができました。

 

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全体の雰囲気

今回乗った リラックスシートのバスは、全席がリラックス仕様で、専用車両でした。

外観はウィラー独特のピンクを基調としたペイントがされている以外は普通の大型バスです。

 

中に入ってみると、まず目につくのが全席にフード(カノピー)がついている点です。乳母車のようで、どこか懐かしいというか、和やかな気持ちにさせてくれます。

ウィラーエクスプレス リラックス

 

シートもピンクを基調とした色使いで、女性を意識しているように感じさせます。女性客の割合が多いですが、男性でも乗車できます。男性客も一定割合で乗られていました。

 

ちなみに男性客は前方の座席に集められている感じでした。余談ですが、最近の高速バスには外国人観光客と思われる方々も多く乗車されていますね。

シートの状況

ではシートの状況について、具体的に紹介します。

シートベルトは3点式です。

特長はフード

このシートの一番の特徴はフード(カノピー)ですね。

実際に座ってフードで自分の頭周辺を覆ってみました。フード付きのシートは初めての体験でしたが、実際に自分の頭周辺にかぶせてみると、なんとなく落ち着きます(笑)。

布団の中にもぐりこんだような感覚になります。

もちろん、かぶせる深さは調整できますし、オープンにすることもできます。

フードはプライバシー保護の役割が大きいかもしれませんが、車内の照明が点灯した時などの光を軽減して目を覚ましてしまうこと防いでくれる役割も大きいと思いました。

サービスエリアでの休憩時など、急に車内の照明が点灯することがありますが、こういう時に熟睡していても目を覚ましてしまうことがあります。アイマスクをしていればいいのですが、持っていないこともありますので、フードがあると便利です。

隣との仕切りあり

4列シートのバスで気を遣うことの一つは、隣の座席に体がはみ出さないようにすることです。他の格安高速バスの4列シートでは、隣の座席とは細いひじ掛け一つだけといった場合や、そもそもひじ掛けがないものもあります。

体が大きい人だと、普通に座っただけでも自分の座席からはみ出してしまうということもあります。

その点、リラックスのシートは、隣とは仕切り板明確に区切られているので、肩や腕が隣の人にあたるということはまずありません。これは非常にストレスが減ります。

この点は他の4列シートのバスとは大きく異なります。

シート幅は44センチと3列シートの座席に比べると狭いですが、平均的な体格の方であれば十分な幅だと思います。

シートの倒れ具合

シートは140度まで倒すことができる設計になっています。

 

一番後ろの席でない限り、自分の後ろには座席があります。後ろの人が座席を倒していない状態で、前の座席を目いっぱい倒すと圧迫感を感じますので、倒す際は後ろの人に声をかけるのがマナーになっています。

 

あくまで私の経験上の感覚ですが、4列シートのバスで前後のスペースにそれほど余裕がない場合、乗客の多くは遠慮して座席を目いっぱい倒すという人は多くはない印象です。

ただ、誰かが目いっぱい倒すと、後ろの人は圧迫感を感じるので同じくらい深く倒す、するとその後ろの人も…、というようにドミノ倒し的にシートが倒されていくという現象が起こることはあります(笑)。

今回は深く倒している人は少なかった印象です。

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装備について

主な装備は以下です。

  • フード(カノピー)
  • コンセント(AC電源)
  • ブランケット
  • 首あて
  • ドリンクホルダー
  • レッグレスト
  • フットレスト

先に紹介した特長的なシートのフード(カノピー)の他、標準的な装備は一通り揃っています。

豪華装備というわけではありませんが、4列シートにしては充実した装備だと思います。基本を押さえた便利なものは揃っています。

特長的なのはドリンクホルダーです。多くのバスでドリンクホルダーは、たいていシートより前方にありますが、こちらはサイドにあります。

隣の席との仕切り板のひじ部分にあり、自分側は手前が大きく開いていますので、隣の人のものと間違えるということはないと思います(笑)。

サービスエリアでの休憩

サービスエリアでの休憩は3回ありました。

1回目の休憩時までは、照明は乗車時のまま点灯していました。

2回目以降は消灯後、停車時に点灯という形でしたが、フードをかけていれば、まぶしく感じることはありませんでした。

このフードはこの時にも結構威力を発揮するものだと感じました。サービスエリア停車時に下りずにそのまま眠る場合でも、快適に眠り続けることができます。

当然、フードをかけていると顔が隠れていますので、プライバシーも保てます。

全体的な感想

4列シートといえば、簡素なシートで窮屈というイメージを持っていましたが、リラックスのシートはそのイメージを変えてくれました。

個人的に良いと思ったのは、隣のシートと明確に仕切られていたことと、フードがあったことですね。

他の4列シートのバスとは明確な差別化ができていると思います。ウィラーの高速バスには色々と乗ってきましたが、「よく考えて設計されているな」といつも思わされます。

数字で表すと…

高速バス関連の記事では、個人的な感覚で数字で評価をさせていただいています。

ぎゅうぎゅう詰めの4列シートの格安高速バスを一晩乗った時の疲労感を10とすると…、リラックスのシートの疲労感は4.0~5.5とさせてもらいます。

数字に幅があるのは、シートをフルに倒しづらい場合があるため、倒せた場合とそうでない場合をも加味した数字にしたためです。

とはいえ、底値付近のひじ掛けもない格安4列シートと比べると、リラックスのシートは段違いに快適です。

「シートはあまり倒さなくても大丈夫」という方にはコストパフォーマンスよく乗ることができると思います。

今回私はシートは全く倒さずに乗りました。後ろの人に遠慮してというより、個人的には中途半端に倒すより、倒さないほうが疲れない気がするからです(笑)。

人にもよると思いますが、シートは倒さなくても眠ることは十分にできます。

さいごに

フード、隣の座席との仕切りは思いのほか快適さに大きく影響していると感じました。4列シートであってもここまで変わるのかと思いました。

ただ、シートを倒すと前後のスペースはタイトになるので、他の乗客の様子を伺いながら倒すのが良いと思います。

リラックスのシートは、できるだけ安い料金で乗りたい、でもあまりに疲れるのは勘弁してほしい、という時の選択肢としては非常に良いのではないでしょうか。

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