東京-大阪間を結ぶJR高速バスのドリームルリエ号、比較的豪華な高速夜行バスとして有名ですが、アドバンスクラスとより豪華なプレシャスクラスの2種類のシートがあります。
東京大阪を往復するする際にドリームルリエ号に乗りましたので、その様子を記事にしています。
往きはアドバンスクラス、帰りはプレシャスクラスを利用しました。
アドバンスクラスについては以下の記事に書きました。待合室やバスに乗るまでの状況についても書いていますのでよろしければ参考にしてくださいね。
ドリームルリエ号の比較|アドバンスクラスに乗った感想などについて
さて、この記事では最上級クラスのプレシャスクラスについて書いていきます。料金はアドバンスクラス1.5倍くらいですが、実際に乗車した体験をもとに感じたことを記したいと思います。
Contents
プレシャスクラスのシートの状況
乗車した席は運転席のすぐ後ろの席でした。
シートの倒れ具合など
シート幅は約61センチでアドバンスクラスよりも15センチほど広く、「寝返りがうてると」銘打たれているだけあってかなり余裕があります。
以前記事にしたプレミアムドリーム号のP席と同じような大きさでした。
ただ、横と後ろはきちんとした板で仕切りがされており、よりプライベートな空間が演出されています。
後ろもカーテンではなく板で完全に仕切られているので、リクライニングに関係なく後ろの席の人にはわからないので気を使う必要がありません。
シートのリクライニングは水平にはならないものの、体感的にはフラットに近い感覚です。最大156度まで倒すことができます。
以下の記事に書いていますが、以前乗車したプレミアムドリーム号のP席と同じ角度です。
JR高速バス・プレミアムシートの乗り心地は超快適!東京大阪間
アドバンスクラスは最大148度だったので、アドバンスクラスよりももう少し倒すことができるということです。当然、十分ぐっすり眠れる角度です。ここまで倒れるとベッドで寝ているのと同じような感覚です。
私は身長170センチほどですが、足を伸ばすとシートから足元までは程よく余裕があり、ちょうどいいくらいの長さでした。もっと長身の方でも、枕の位置を調整すれば大丈夫だと思います。
カーテン
シートの横と後ろは板で仕切られていますが、座席の前方横の出入り口はカーテンで仕切ることになります。
カーテンもきっちりと閉めることができますので、外部からの視線はシャットアウトできます。
装備について
装備に関してはアドバンスクラスと以下の点は共通です。
- WiFi
- iPad mini
- フレキシブルライト(読書灯)
- 空気清浄機付きエアコン
- コンセント
- フットレスト
- ドリンクホルダー
- スリッパ
- 毛布
- 共用トイレ
プレシャスクラスはそれに加えて横に小さな折り畳み式テーブルとレッグレストのヒーターがありました。
テーブルは取り出すのが固くて少し手間どりましたが、装備されているipad miniを置くこともできますし、あると便利です。
レッグレストヒーターのスイッチは横にあります。気温の低いときには重宝しそうな機能です。ちなみにツマミのスイッチはフレキシブルライト(読書灯)のスイッチで明るさを調整できます。
アメニティ
アメニティに関してもアドバンスクラスと同じでした。専用の袋にスリッパとイヤホンが入っています。
イヤホンの色は特に分けているわけではないと思いますが、イヤホンの色はアドバンスクラスでは白、プレシャスクラスでは黒でした。
振動・騒音
乗用車の場合、大衆車と高級車では車内の騒音や振動のレベルに格段に違いがあります。しかし、大型バスの場合、振動や騒音に関しては、どのバスでも大差は無いように感じます。
エコノミー席かプレミアム席かの違いはシートやその他の仕切り等の内装に違いがあるだけで、車体の構造に大きな違いはないからだと思われます。
もっともエンジンは後方についていますので、後ろの席であればあるほど振動や騒音が大きくなるといえます。
その点でいえば、プレシャスクラスの座席はアドバンスクラスよりも前方にありますので、プレシャスクラスのほうが騒音や振動はより少ないと思われます。
車内のニオイ
車内は空気清浄機付きのエアコンが装備されています。エアコンの風量は自分でコントロールすることができます。
高速バスの車内は排気ガス、とくにディーゼル車の排気ガスのニオイがすることが多いのですが、今回乗車したプレシャスクラスでもそのニオイはかなり低減されていました。
バスの出入り口が近いので、扉を開けたときなどは排気ガスが入ってきやすいのですが、ときどき空気清浄機の作動しているようですので、その点は安心できます。
ちなみに個人的に喉が弱いことと、ディーゼル車の排気ガスのニオイが苦手ということもあり、空気清浄機のあるなしにかかわらず、バスに乗るときはマスクを二重にして乗っています(笑)が、マスクを外しても排気ガスのニオイはほとんどしませんでした。
サービスエリアでの休憩
乗車していて一番気になったのがサービスエリアでの休憩です。
車内にトイレがあり、買い物などもするつもりがなかったので、サービスエリアでは一度もおりずに到着までずっと車内で眠るつもりでいました。そのほうが疲れがとれると思ったからです。
しかし、サービスエリアに到着すると車内の電気が点灯し、案内の放送が入ることで熟睡していたところ起きてしまい、2回とも外へ出てしまいました。結果的に外へ出てお手洗いを済ませたことはよかったのですが、アイマスクをしていればよかったかなと思っています。
アドバンスクラスとの比較
料金は1.5倍ほど違うわけですが、アドバンスクラスと比べてどうなのか。
一番の違いと感じるのは個室感です。アドバンスクラスは横が仕切り板で仕切られていますが前後はカーテンです。それに比べ、プレシャスクラスは横と前後とも完全に板で仕切り板で仕切られています(左前の席の前方は例外)。
個室のような完全なプライベートスペースのような感じがします。しかもシートもアドバンスクラスよりも広々としており、ちょっぴり天下を取ったような気分になれます(笑)。
料金が高いだけの価値はあると思います。
数字で表現すると
アドバンスクラスを紹介した記事では、東京大阪間の格安高速バス4列シートで乗車した場合の疲労感が10だとすると、ルリエ号のアドバンスクラスの場合は3.5~4くらいに感じたと書きました。
その基準でいうと、プレシャスクラスは、2.5~3くらいと感じます。アドバンスクラスよりももう1ポイントくらい疲れが少ないといった印象です。
しかし疲れを少なくした夜行バスという点では、アドバンスクラスもプレシャスクラスも大きな差はないと感じます。
ですが、個室感覚でくつろげたり、広い最上級シートのプレミアム感などを味わいながら贅沢な気分を味わいたいなら、プレシャスクラスはおすすめです。
おすすめグッズ
乗車時に用意しておいたほうがよい個人的なおすすめグッズは
- アイマスク
- 耳栓
です。アドバンスクラスの記事でも書きましたが、車外の光がカーテンの隙間から入ってくることがありますので、それをシャットアウトできればより気持ちよく眠れます。
もう一つは耳栓です。バスに乗っていて時々遭遇するのは他の乗客のイビキです。
今回プレシャスクラスに乗車中、後ろの方で比較的大きめのイビキの音が聞こえてきて目が覚めました。イビキの音が小さければ、車内のエンジン音などにかき消されるのですが、大きい音だと気になります。
こればかりはどうしようもありません。誰かに苦情を言えるものではありませんので、自衛のためには耳栓をするのが有効です。耳栓をしても聞こえてきましたが、しないよりも随分と音は小さくなります。
耳栓がない場合は、スリッパと一緒に入っていたカナル型のイヤホンを耳に突っ込んでもいいでしょう。少しはマシになります。
これはバスに限ったことではありませんが、耳栓は日ごろ持ち歩いていて損はないグッズだと思います。
さいごに
プレシャスクラスは、日によっては新幹線を上回る料金ですが、それに見合う価値は十分にあると思います。
夜行バスを単なる移動手段としてだけとらえるのであれば、場合によってはややオーバースペックに思われることもあるかもしれませんが、より質の高い空間で過ごしたい場合には最高の選択になることでしょう。
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