この記事では、車のバンパーのガリ傷を修復する方法について紹介します。

ガリ傷とは、コンクリートなどに擦って表面がバンパーの削れた状態の傷のことですね。

今回修復するバンパーの傷は、塗装が剥がれて樹脂部分まで抉れてしまっています。

これを修復していきたいと思います。

修復方法としては、

  • 洗浄・下地処理
  • パテ埋め
  • 塗装前の下地処理
  • 塗装
  • 仕上げ

という工程になります。

以下、順番に説明していきます。

洗浄・下地処理

まずは補修する部分の周辺を洗浄します。

次に傷によってできたササクレなどの突起物をカッターで削ったり、紙ヤスリ(耐水ペーパー・320~800番程度)で削ったりして表面をならします。

 

表面処理が終わったらもう一度水洗いして乾燥させ、脱脂剤 (シリコンオフ・シリコーンリムーバーなど)で脱脂します。


脱脂剤が乾いたら、バンパープライマーを軽く吹いて下地処理は終わりです。


 バンパープライマーは、バンパーの樹脂とパテや塗料などとの接着性を高める効果がありますので、パテを盛る前に吹いておくのが良いとされています。

パテ埋め

パテはバンパーパテを使いました。


説明書通りに1:1の比率で薬剤を混ぜ、パテを塗っていきます。

 

厚く盛りすぎると研磨作業が大変になるので、適度な厚みで塗って乾燥させます。

 

乾燥するとパテは縮みますので、十分に盛ったつもりでも、傷を埋めるだけの厚さになっていないことがあります。

パテを塗って盛り上がっている部分を紙ヤスリ(320~800番程度)で研磨してみて、傷周辺が平らになっているか確認してみます。

 

パテの厚さが足りていない所がある場合は、パテ塗りと研磨作業を繰り返します。

塗装前の下地処理

傷で凹んでいる部分をパテで埋めることが出来たら、塗装する前の下地処理をします。

パテを塗った部分をバンパー本来の形になるように耐水ペーパー(320~800番程度)で研磨して形を整え、次に塗装前の下地処理として、塗装する部分周辺も耐水ペーパー(800番程度)で研磨します。

今回はバンパー全体ではなく、傷周辺の一部塗りなので、傷部分から少し余裕を持たせた部分を塗ります。塗らない部分をマスキングテープと新聞紙でマスキングします。

 

表面をならして乾燥させたらシリコンオフで脱脂した後、バンパーの樹脂素材が出ている部分はバンパープライマーを軽く吹き付けます。

 

次に塗装する部分にプラサフを吹き付けます。今回はホワイトプラサフを使用しますが、下地の色が白くなるまで重ね塗りをします。

下地が黒っぽ部分は、薄く重ね塗りをしてもなかなか白になりません。今回は、垂れることを前提にピンポイントで厚めに吹き付けて、垂れた部分は乾燥後に研磨しました。

塗装

プラサフを吹き付けて乾燥させたら、本塗り(カラーペイント)です。

色番号は、エンジンルーム内の車台番号付近のプレートに記載されていますので、それと一致するものを使います。

バンパー全体ではない一部塗りの場合は、塗らない部分との境目をぼかすために、ボカシ剤を吹き付けてから色を塗ります。詳しい塗装方法は以下のページを参考にしてください。

https://www.99kobo.jp/repair/point/07.html

 

今回塗る色はホワイトパールなので、ブラックなどの濃い色に比べると下地の色が透けやすいので何度も重ね塗りしていく必要があります。

特に下地の色が均一でない場合は、色の違いが透けてしまいますので、わからなくなるまで塗り重ねる必要があります。

何度か塗り重ねて満足いく色になったらカラーペイントは終了です。

 

ボデーペンのスプレー缶の説明によると、メタリックやパールマイカの場合は、カラーペイントが終了してから2~5分後にクリアーを塗るようにと指示されています。

ですので、カラーペイント後引き続き、クリアーを塗っていきます。カラーペイントと同じく一度に厚く塗りすぎないように何度かにわたって塗り重ねていきます。

仕上げ

完全に乾燥させるため、できれば数日~10日ほど放置させるのがよいかなと思います。

塗った部分の表面はザラザラしていると思います。鏡面にのように光沢のあるツルツルな面にしたい場合は、表面を研磨していきます。

まずは1500~3000番程度の耐水ペーパーで表面を滑らかにさせます。この時、塗装面を削りすぎないように注意します。

その後、半練りタイプのコンパウンドの粗目、細目、極細目で研磨し、液体コンパウンドで最終仕上げをしました。

おわりに

以上、バンパーのガリ傷をパテで修復し、塗装、仕上げまでの工程でした。

きちんとやると手間が結構かかりますが、完璧な修理でなくてもよい、とかDIYを楽しみながら修理費を抑えたいという方は、やってみる価値はあるのではないでしょうか。

参考にしていただければ幸いです。

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