FP3級試験に合格しましたので、勉強方法や感じたこと、気づいたことなどについて書きたいと思います。

近年日本では多くの人が将来のお金に不安を感じる人が増えてきていることから、お金に関する勉強のためにFP3級試験の受験者が増えています。

かくいう私も、お金に関する勉強を体系的に学んだことはありませんでしたので、簿記3級とあわせてFP3級の試験にも挑戦しました。

簿記3級試験にはすでに合格し、勉強方法などについては以前記事を書きました。

簿記3級試験に一発合格した勉強法と学習中に感じたこと

 

今回はFP3級についてです。

日本FP協会の試験を受験

現在FP3級試験は、以下の二つの団体が実施しています。

  • 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)
  • 金融財政事情研究会(きんざい)

今回私が受験したのは、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会、通称日本FP協会が実施する試験です。

職場で受験をすすめられて実施団体を指定されるといったような事情がない場合は、日本FP協会の試験を受けるのがよいと思います。

使用した教材

今回FP3級試験の学習のために使用した教材は以下です。

ほんださん / 東大式FPチャンネルのyoutube動画

FP3級合格のトリセツ (速習テキスト、速習問題集、過去問厳選模試)東京リーガルマインド

 


youtube動画の視聴と、LECから出版されている書籍3冊のみです。

youtube動画は、本編7本と直前対策が3本の10本の再生リストのものが基本で、計算問題に特化した7本の動画の再生リストがメイン教材になります。

それに加え、厳選模試の書籍の特典動画である、模試の解説動画、本試験過去問1回分の解説動画を視聴しました。

書籍については、速習問題集を使わず2冊のみで学習される方もおられるかもしれませんが、個人的には模擬試験の問題だけでは問題演習の数が少ないと感じました。速習問題集の問題も繰り返し解いてちょうどよい数の問題演習ができたと思っています。

学習計画と学習方法

学習期間は余裕をもたせて2か月程度と設定しました。試験日は2024年1月の試験を受験すると決め、2か月前から学習を開始しました。

学習開始といっても専業で勉強するわけではなく、受験勉強期間の前半~中盤までは午前中の1~2時間程度の学習時間で、youtube動画の視聴を中心にして補助的に速習問題集を解くという方法で学習しました。

動画とテキストをリンクさせて学習

具体的には再生リストになっている動画を順番に視聴していき、視聴した範囲の部分のテキストにざっと目を通し、問題集の問題を解いて解説を読むということをしました。

動画を全部視聴したら最初に戻って視聴しなおし、同様にテキストに目を通して問題を解く、ということを繰り返して最終的に本番の試験までに3周しました。

メインの内容となるyoutube動画は6本ですが、1本1~2時間ほどの長さがあります。
私の場合、FPの勉強を始める直前まで簿記の勉強をしていたためか、簿記の勉強との質的な違いから講義を聴き続けるのが辛く感じました。

そこで2周目までは、長時間の動画は2日にわけて視聴したりしていました。

問題演習

問題集は4周しました。

速習問題集

速習問題集は先ほど書いたように動画視聴後に解きました。

1周目は視聴した範囲の部分の問題を1問ずつ解いては答え合わせをして解説を読んでいきました。問題文の上にチェックする欄がありますので、不正解の場合は×印をつけ、正解したもののきちんと理解していない問題には

△印、完璧に理解できている問題には〇印をつけました。

2周目も同様に動画視聴後、視聴した範囲の問題を1問ずつ解きました。2回目なので覚えている問題もありますが、より理解を深めるために全部解きました。2回連続で間違えた問題は目立つように印をつけておきました。

3周目も動画視聴後、問題を解きましたが、時間に余裕がなかったので、2回連続して〇印がついている問題は解きませんでした。1回以上間違えた問題と△印がついている問題のみを解きました。3回目で完璧に理解または記憶した問題もありますが、3回連続で不正解のものは※をつけておきました。

試験前日には2回以上間違えた問題をすべて一気に解いて総復習しました。

模擬試験

『速習問題集』とは別に『過去問厳選模試』の書籍の問題は本試験直前の1週間前から解き始めました。

私の場合は日本FP協会の試験を受験するので、学科試験3回分と日本FP協会の実技試験2回分冊子のみ解きました。

まずは学科試験の1回分を時間を計って解き、答え合わせをしました。時間は120分ですが、30分強で解き終わりました。答え合わせすると正解率60%は軽く上回っていたので少し安心しました。

次の日は学科試験1回分と実技試験1回分を解きました。どちらも30分強の時間で解き終えることができ、正解率は80%以上でした。

その次の日も同様に学科試験1回分と実技試験1回分を解きました。この回も両方30分強の時間で解き終えることができ、正解率は80%以上でした。

ただ、苦手な分野や解き方がわからない計算問題などもありましたので、正解できなかった問題は本番の試験までに重点的に復習しました。

過去問

『過去問厳選模試』の購入者特典に過去問1回分の解説動画がありましたので、本試験の問題をダウンロードして、直前期に解いてみることにしました。

こちらも模擬試験と同様に解き、正解率は80%以上でした。

本番の試験

本番の試験は、午前に学科試験(10:00~12:00)、午後に実技試験(13:30~14:30)がありました。

10:00開始なので10時前に行けばいいというわけではなく、集合時間9:40となっていました。当日はバタバタしないように余裕をもって9:30くらいに到着してお手洗いも済ませておくようにしました。

また、お昼を挟みますので、昼食のことも考えておく必要があります。

会場周辺は飲食店やコンビニが少なかったので、どこで食事をするか考えておきました。第一候補は少し離れたファーストフード店、そこが混んでいたらコンビニで食べ物を購入して会場に持ち帰ることを想定していました。

学科試験(午前)

試験監督の方の説明を聞き、指示に従って試験が開始されたのち、本人確認があります。係の方がまわってきて確認してもらいます。

模擬試験と同じく30分強の時間で解き終えることができましたが、試験開始から1時間は会場を出ることができません。

そこで、もう一度1問目から問題文を見ていき、回答に間違いがないかチェックしていきました。1、2個勘違いしてい問題が見つかったので、見直しは大切だと思いました。

1時間経過後、退室ができるようになったので退室しました。

時間に余裕があるので、昼食をとろうと考えていたファーストフード店に歩いて向かい、それほど混雑していなかったので、そこで食事を済ませました。

実技試験(午後)

実技試験も試験開始後、本人確認があります。

模擬試験と同様に30分強の時間で解き終えることができました。

しかし、実技試験は途中体質はできないため、残りの時間を午前と同じように1問目に戻って見直しをしました。

1問ミスが見つかったことと、迷っていた問題の解答の修正を行いました。自己採点では修正した問題が正解だったのでこちらも幸運でした。

午後は1時間なので見直ししているうちに試験時間が終わりました。

自己採点

試験終了後に正解が発表されましたので、自己採点しました。

余裕をもって合格点には届いていましたので、ホッとしました。

ちなみにyoutube動画お世話になっていたほんださんのチャンネルで当日ライブがありましたの視聴しました。もっともこのライブは2級試験以上の受験をされた方の視聴者が多い感じでしたが、楽しむことができました。

気づいたこと・感じたこと

試験の難易度について

試験の難易度は簿記3級に比べて合格しやすいと一般的には言われています。私もそのように思います。合格率で見ても簿記3級は合格率60%程度に対して、日本FP協会のFP3級試験の合格率は80%程度です。

ただ、FP3級は試験に合格はしやすくても、試験範囲は広く学習内容が決して易しいわけではありません。

試験に合格することだけを目的にした勉強では、付け焼刃の知識しか身につかず合格後はすぐに忘れてしまうことにもなりかねません。それだと勉強時間が無駄になりかねませんので、生活する上で役立つ知識を身につけることを意識して学習するのが大切だと思います。

簿記の勉強と質が違う

先ほども書いたようにFP3級の勉強をする前に簿記3級試験の勉強をしていましたので、簿記の勉強との質的な違いに戸惑うこともありました。

簿記の勉強はふくしままさゆきさんのyoutube動画で勉強していたわけですが、こちらの勉強は一つ一つきちんと理解しながら段階を踏んで理論を積み上げていくという性質でした。

これに対してFPの勉強は、広く浅い知識が求められるという性質で、単純知識が求められることも多い試験だと感じました。

そのため、きちんと理解して一歩ずつというよりも、繰り返し情報をインプットして記憶するという作業も求められ、簿記の勉強に慣れていた私は若干の戸惑いを感じました。

FPの勉強の範囲は広いため、制度や法令などについて深く理解しようとすれば時間がいくらあっても足りませんし、試験ではそこまでは求められていません。ある程度割り切って、覚えておくべき知識は問題を見たら反射的に出てくるくらいに訓練をしておく必要があるのだと思いました。

もちろん理解が不要というわけではありません。制度の基本的な理解や、現場ではどういった状況で運用されているのかなどをイメージしながら、勉強をしていくことはとても重要だと思います。現実の場面がイメージできれば試験後に現実で使える知識になりますし、問題を解いていて迷ったとしても理解していれば消去法で正解にたどり着けることもあるからです。

試験の形式にあった対策を

FP3級試験は2024年以降はCBT試験になります。従来の紙の試験とは違いますので、パソコン操作を意識した対策も重要になるかと思います。

本番の試験会場で初めてパソコンで問題を解くというのでは、勝手がわからずに時間を浪費してしまいかねませんので、少なくとも1回以上は模擬試験などでシミュレーションしておくべきと思います。

おわりに

そのような属性の人でもFP3級の勉強はやっておいて損はないと思います。一国民として社会生活を営むうえでお金に関するリテラシーはとても重要です。

FP試験で学んだ知識が日々のニュースの理解を助けることもありますし、将来設計に役立つこともあります。どのような属性の人であっても関係してくる知識ですので、誰にでもお勧めできる資格です。

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