ワゴンR(MH21S)のLLCを交換する際に、ラジエーター洗浄剤でラジエーターを洗浄しましたので、その様子について紹介します。
LLCの交換作業だけの場合は以下の記事を参考にしてください。
ワゴンR(MH21S)のLLC(冷却水・クーラント液)を交換する方法
走行距離は12万キロでラジエーター内の洗浄はされたことはないと思われるので、せっかくの機会なのでフラッシングすることにしました。
Contents
事前準備
車を作業ができる水平な場所に停めます。
エンジンをかけてヒーターの温度調節をMAXにしてエンジンを止めます。
これをするのは、ヒーターコアのバルブを開いてヒーターコア内の冷却水も排出させるためです。
今回使用した洗浄剤は以下のものです。
また、洗浄剤を注入するにあたり、以下のクーラントチャージャーを使用しました。
古いLLCの排出
冷却水が冷えた状態であることを確認してから、古いLLCを排出していきます。
LLCを排出するために緩めるドレンコックはラジエーター下にあります。
このドレンコックの下に小さなバケツなど容器をセットして、ドレンコックをゆっくりと緩めていきます。
一気に緩めるとLLCが勢いよく出て飛び散る可能性がありますので、少しずつ排出するのがおすすめです。
排出し始めたら、エンジンルームにあるラジエーターキャップを緩めておきます。
キャップを取り外すには、左に一旦止まるまで70度ほど回転させ、そこからさらに左に70度ほど回転させさせて、上へ持ち上げるとキャップが外れます。
固くなっていることがありますが、少し下に押し付けるようにしたりして頑張って回します。
リザーバータンクの洗浄
LLCが排出されたら、リザーバータンク(リザーブタンク)を取り外して水洗いします。
タンクの取り外し方は、キャップのホースを外して、上方向に引き抜くだけですが、エアダクトが邪魔になるのでエアダクト入口のクリップを外してずらしておきます。
ラジエーターから出ているホースにも少し干渉するので斜めに傾けながらタンクを取り外します。この時、タンクの外側にシリコンスプレーを軽く吹き付けると取り外しやすくなります。
タンクを外せたら、水道水でよく水洗いします。
タンク内はLLCの垢がこびりついて汚れていましたので、塩素系のキッチンブリーチで漂泊してみました。
丸一日つけておくと多少汚れが落ちました。
今回は時間的な問題で断念しましたが、数日間つけて置くと緑色の汚れはほぼ落とせると思います。
気分をリフレッシュしたい場合はタンクを新品に交換してもよいと思います。
洗浄剤の注入・排出
ドレンコックを締め、リザーバータンクに水道水をMAXよりも少し多めに入れて元通り取り付けた後、洗浄剤を入れていきます。
洗浄剤は冒頭で紹介したホルツ製を使用しました。
この洗浄剤は、LLCの分量5~10リットルの場合に1本とのことです。この車のLLCは3.3リットルなので、半分の125mlを使用することにしました。
この洗浄剤と水道水でラジエーター内を満たします。クーラントチャージャーを使用して注入しました。
ペットボトルを半分に切ってじょうごにして注入する方法もありますが、専用品はやはり使いやすいので、持っていて損はないと感じました。
水道水と洗浄剤を混ぜながら注入し、カップ内に少し溜まる位まで入れます。
気泡が出なくなったら、エンジンをかけて15分程度アイドリングしました。
途中、リザーバータンクやカップ内の水がなくなるようなら、つぎ足します。
水位が安定してのを確認し、エンジンを止めます。洗浄剤の説明書きには20分以上のアイドリングまたは100km程度の走行(2日間まで注入状態可)する、と書かれていました。
そこで、ラジエーターキャップを取り付け、この日はこの状態で100kmほど走行しました。
通常のLLCを入れている状態と同様に走行し、走り心地は全く変わりなく乗ることができました。もちろんオーバーヒートもしませんでした。
一晩明けた次の日、ラジエーター内の洗浄剤液を排出しました。濃い緑色をしています。
ちなみに下の画像の左側が注入してアイドリングを行った直後のリザーバータンク内のもので、右が100kmほど走行後に排出したものです。
スラッジも排出されています。
洗浄剤液を排出した後は、水洗いの工程が必要です。
水道水での洗浄
1回目(水道水洗浄)
リザーバータンクの中も洗浄液が流入しているので、水洗いして再度取り付けた後、次からは水道水のみ注入します。
注入方法は先ほどと同様です。
注入したら、同じく20分程度アイドリングをします。
エンジンを止めて中の水が冷えたら排出します。
排出液の色は少し薄くなりましたが、スラッジは若干混じっていました。
水が「完全に済むまで繰り返す」と洗浄剤の説明文に書かれていますので、以上の作業を繰り返していきます。
2回目(水道水洗浄)
1回目と同じ作業を繰り返します。
ラジエーターを水道水で満たし、アイドリングを20分ほど行います。
エンジンを止めて水が冷えたら排出します。
前回より水の色はより薄くなりました。スラッジはほぼ混じっていませんでした。
まだ色はついていますので、繰り返します。
3回目(水道水洗浄)
3回目も2回目と同じ作業を行います。
排出した水はかなり透明に近くなりました。スラッジも混じっていません。
もう1回やれば、ほぼ完璧だと思いましたが、今回は時間的な都合でここで終了することにしました。
あとは新しいLLCを入れて作業完了です。
おわりに
以上、ラジエーターを洗浄剤でフラッシングした方法についてでした。作業自体は難しくありませんが、同じ作業を繰り返す必要があり、時間もかかってかなり面倒だったというのが正直なところです。
ただ、スラッジもそれなりに出てきたので、やった分の効果はあったのではと思います。
頻繁に行う作業ではないので、やるときは面倒でも時間を取ってしっかりと行いたいですね。